
羊毛って夏でも「蒸れにくい」って知ってましたか?
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「ウールって冬のイメージだし、夏は暑そう…」
これ、ほぼ定番の誤解です。
実は羊毛こそ真夏の寝苦しさを撃退してくれる“天然エアコン”
今回は軽くエビデンスをつまみ食いしつつ、その仕組みを解説していきますね。
◆ 吸放湿性能で汗ジメ対策
羊毛繊維は極細でクルッと縮れた構造(クリンプ)を持ち、
無数の隙間が空気と水分の通り道があるんですね。
国際羊毛機構(IWTO)のデータによると、ウールは自重の最大35%、綿は24%まで水分を溜め込める
ざっくり言うと綿の約1.5倍も汗を吸ってくれる計算です。
ポリエステルなんて1%しか吸わないから約35倍の差。
汗をグングン内部に取り込み、サラッと放出してくれるおかげで、
背中がペタッと張り付くあの不快感が激減します。
◆ 体温を“ちょうど良く”キープ
「吸うだけじゃ冷えるんじゃ?」と思うかもしれませんが、
羊毛は呼吸する繊維。
繊維内部の水分が気化するタイミングをコントロールしてくれるため、体表温が急降下しにくいんです。
だから“涼しいのに冷え過ぎない”絶妙バランスをキープ。
冷房や扇風機と併用しても、夜中に寒さで目が覚めるリスクを下げてくれます。
◆ 天然ケラチンの消臭パワー
羊毛の主成分ケラチンは、汗臭の主因であるアンモニアなどを吸着し、ニオイ菌の増殖も抑制すると報告されています。
要するに寝具を丸ごと“天然デオドラント”化。
汗ばむ真夏でも、枕元にこもるイヤ〜なにおいをグッと軽減してくれるわけです。
◆ お手入れは意外とカンタン
「メンテが大変そう…」と敬遠する声もありますが、
最近の羊毛ベッドパッドは自宅洗いOKがデフォルト。
中性洗剤+弱水流でやさしく洗って、風通しのいい日陰で干す
これだけです。
しかも週1の陰干しで湿気をリセットすれば、ふかふかな弾力も長持ち。
◆ 羊毛のポイントまとめ
- 汗を吸って外へ逃がす:綿の約1.5倍、ポリエステルの約35倍の吸湿力
- 体温を適温キープ:冷え過ぎず、ヌルヌルせず
- ニオイを抑える:ケラチンが汗臭対策をサポート
ちなみにアウトドア好きの間では、夏のテント泊でもウールインナーが定番。
汗冷えを防ぐ実用素材として昔から重宝されているんです。
要は“山で鍛えられた機能性”を寝室に持ち込むイメージ。
「接触冷感シーツの方がヒンヤリしない?」という声もありますが、あれは瞬間冷却は得意でも汗を吸わずムレやすいのがネック。
ウールは初動こそ控えめでも、一晩中ムレを抑え続けるトータル快適派なんです。
というわけで、天然エアコン仕様の羊毛ベッドパッドで、寝苦しい夜をサラッと乗り切ってみませんか?